Archive for 12月, 2006

Date: 12月 13th, 2006
Cate: Atushi Sugita
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断片

杉田敦

まったく時間が空いてしまいました。この間、近美のオープニングでお会いしましたね。次号のBTに展評が載ります。またお会いした折にご意見をお聞かせく ださい。また、春ぐらいに、以前お話していた、写真についての鼎談というかラウンドテーブルのようなものを、近美の増田さんを交えて行えればと考えていま す。それについても、ご相談させてください。このような本来私信でご連絡すべきことをオープンにお伝えするのは、そうすることで怠惰な状態から抜け出すこ とができればと考えてのものだとご理解いただければと思います。

手前味噌になりますが、11月にart & river bankで開催した小山陽子の”she, sheep”は、実に面白い展覧会だったと思います。竹内さんにもぜひ見てもらいたかったです。こうした若い作家にはもちろん不勉強な部分も少なくないの ですが、それを補ってあまりある大胆さがあります。しかし、そういう部分は脆いものです。確かに、興味深いものはもう少しボリュームを見てみたいとも思う のですが、そう要求することが、むしろ大胆さを奪うことにもなりかねません。このタイプのもののボリュームをそろえてみれば、と言うような安直な助言をす ることは当然はばかられます。

近美の展示に戻りましょう。僕はあそこで、結構無防備な姿勢で参加していた伊奈英次について考えさせられました。その姿勢を、若い作家のいろいろ な試行錯誤と分け隔てるものは何なのか。つまり、人生のある一定の生物学的年齢を想定して、その時期の活動に特別なレッテル(賞)を与えることの意味とは 何なのか。と言うことです。あまり余分な条件を抜きにして、瑞々しい試みをただ面白いと素直に語れることを忘れてはならないと言うことでしょうか。

まったく取り留めなくてすみません。でも、こんな感じでこの年が終わりそうです。つい数日前に、大学の学生たちと企画した下町の商店街での展覧会 が終わりました。いろいろ考えさせられ、そして学ぶことも多く、そしてとても楽しい展覧会でした。その余韻が、収拾つかないものをそのまま記してもいいと 勧めてくれているような気がします。

2006.12.13