Archive for 1月, 2006

Date: 1月 20th, 2006
Cate: Atushi Sugita
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少し時間を経て

杉田敦

ちょっと時間がたちすぎちゃったけど(年も変わちゃたし)、横浜トリエンナーレについて、前回の竹内さんの意見を引き受けて少し。

僕の周囲では、結構意見は二分されていました。僕自身は、結構楽しめたのだけど、それなりに不満も残った。竹内さんが書いていたように、表現を契機として 開示されるものと言う意味では、今回は全体的にそれが薄かったように思う。ざらざらした感じは嫌いではなかったけれども、それでも、軽やかな身振りが最終 的にアート内部の業界へと回帰するような気持ち悪さを感じたのも事実でした。これを単に批判ととられるとまずいのだけど、ずいぶん楽しんだし、考えさせら れる作家もいたのだけど、でも今のような感想をぬぐいきれなかった。ひとたびそういう意識が芽生えてしまうと、こんどは逆に、フィニッシュの精度の荒さも 作為にしか見えず、アジアの作家に多い日常のこまごまとしたものを詰め込む類の作家たちも、どうもオリエンタリズム的な視点で悪態をつきたくなってしまう というのが正直なところだった。これは微妙なところで、ちょっとした断片の印象が、全体を左右するものでもあると思う。ただ、どちらかと言うと今回は、表 面的にはざらざらしつつも、何か統御されたような感をぬぐえず、結局なんとなく読後感として、しばらく時間がたった今、洗練されたフィニッシュの個展と同 じような印象の中に納まってしまっている。

今年は、マニフェスタがキプロスであります。ギリシアのすぐ南かなと思っていたのに、あらためてみてみるとレバノン沖といった感じ。行けたら行こうと思う のだけど、前回のサン・セバスチャンといい、ずいぶん過激なとこばかり。ただ、こうした場所で見てみると、PCと呼ばれるものも、いつも以上に慎重になっ ているのがおもしろい。でもそれって当たりまえだし、それこそがスタート地点だったはずなのに。やっぱり、様式化する過程でぬるくなるのかな?

今回は、ゆるめに、校正もせずにUP!

2006.01.20