Archive for 7月, 2005

Date: 7月 30th, 2005
Cate: Mariko takeuchi
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寄り道だらけの

竹内万里子

長旅から帰りました。おかげでずいぶん元気に(のん気に?)なったような気がします。

杉田さんがおっしゃるように、なんらかの外部を意識することが「深み」の放棄に繋がりかねないということは、確かにありますね。ただし、アマチュアリズム は「わかりやすさ」と必ずしも結びつくものでないことも確かです。にもかかわらず、「わかりやすさ」とは外へ開かれること、すなわち善であり、その一方で 「わかりにくい」ないし「わからない」ものは外に開かれていない、すなわち悪であるというような安易な認識が、少なからぬ場で目撃されることも確かです。

しかし本当にそうなのでしょうか。むしろ「わからない」ことから目を逸らすことなく、とりあえず、わからないまま引き受けてみること。そしてゆっ くりと時間をかけてそれを生きること。外に開かれるとは、そういうことなんだと思いますし、アマチュアリズムというものもまたそうした精神的土壌から生ま れるものなのではないかと思います。

つい話が逸れました(といっても「本題」はそもそもないのですが)。マドリッドでは、植田正治の回顧展を見てきました。自分がいつのまにかある種のクリ シェによってこの写真家を「わかった」つもりになっていたことを痛感し、いろいろな発見を得ました。ベッヒャーの回顧展もちょうど行なわれていたのです が、これもまた目から鱗でした。それについてはまた今度。それからアルルの写真祭、ベネチア・ビエンナーレは共に、ある意味で優秀で、それなりによく出来 ていたという印象ですが、逆にずばぬけた印象がなかったというのも事実。もっともフェスティバルにずばぬけた何かが必要か?という問題もありますが。

こうしてただつらつらと駄文を重ねてしまいそうなので、とりあえずこの辺にしておきます。また少しだけ、北のほうへ行ってきます。

2005.07.30